科学する麻雀のまとめ
■「科学する麻雀」のまとめ
科学する麻雀とは、2004年に発売された麻雀の戦術本で、当時としては画期的な統計・数理的研究をベースとした戦術本として一世を風靡している。
今現在でもリメイク版などが発売され、若年層で麻雀を始める人を中心に根強い人気を誇っている。
そんな科学する麻雀に書かれている内容がどのようなものか興味がある人が多いようなので、本のエッセンスをまとめたページを作成してみた。
なお、科学する麻雀には「科学する麻雀(講談社現代新書)」、「超・入門 科学する麻雀(洋泉社)」、「おしえて!科学する麻雀(洋泉社)」の3種類が存在する。
一番最初に講談社から出た現代新書は、麻雀戦術書と麻雀を用いた数理研究書の合いの子のような存在で、ページ数も最も多く、麻雀が強くなりたい人にとっては余計な情報(数式データやグラフ等)が多く含まれているので、はっきり言って初心者にはお勧めできない。
初代が最も役に立つと思われるのは、本のデータを用いて発展研究をする場合である。
実際に、「現代麻雀技術論」などの戦術研究サイトでは必ずといっていいほど、科学する麻雀のデータを引用している。
「超・入門」と「おしえて!」は内容がほぼ同じで、「MOOK版の超・入門」は絶版となり、現在は「おしえて!」のほうが書店に並んでいる。
こちらは、前作と比べて麻雀の戦術に特化しており、余計な計算式やグラフなどはほとんど出てこない。
分かりやすく、できるだけ手間をかけずにてっとり早く学ぶならこちらをお勧めする。
このページまとめを見てより詳しい内容を知りたくなった方は是非一読してもらいたい。
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「科学する麻雀」の重要ポイント
■科学する麻雀の構成
科学する麻雀の構成は大きく4つ章に分かれている。
その4つとは、以下のとおり。
@麻雀の考え方
A攻撃の方法
B押し引きの基準
C守備の方法
■@考え方
@麻雀考え方は、ABCのすべての技術をマスターするための下地ともいえる位置づけになっている。
科学する麻雀で説明されていることは、すべてデータで裏打ちされた極めて合理的な戦術論ばかりなので、わざわざ考え方から説明する必要などあまりないように思える。
考え方のページに20ページ近く割いた最大の理由は、この本が登場するまでの麻雀界にあった。
今でこそ麻雀戦術本のスタンダード、ベストセラーとなった本書も2004年に登場した当時は、麻雀界からの風当たりは厳しかった。
実際に、科学する麻雀に対して寄せられた麻雀関係者からの感想をとり挙げてみよう。これらの感想はすべて巻末に掲載されているものだ。
「麻雀はそんなに薄っぺらか?(井出洋介)」
「確率が好きならパチスロやれば?(塚本琢程)」
「なんでもかんでも数字で話すのはいかがかしら?(根元香織)」
「少し読んだら寝ちゃうから結局全部読まなかったよ・・(京杜なお)」
「優秀な学生の書いたレポートみたい(北野由美)」
「書いてあることは常識ばかりだし、クイタンなしのデータだから全く役に立たない。(市川裕樹)」
今となっては笑われるのはこの人たちのほうだが、当時はそうでもなかったのだ。
それにしても、こんな恥ずかしいコメントや小学生並みの皮肉を何十万人に見られ、後世に残してしまった麻雀プロたちは、土下座してコメントを消して欲しいと思っている人がたくさんいるだろう・・・
こうなることを見越していた著者のセンスはハンパない。
一方で本書をしっかり読んだ上で賞賛を送ったり、その限界を見極めた上で的を得た批判をしたプロもいた。偶然か否か、それらのプロは現在も活躍しているように思える。
「麻雀は場況ありき(木原浩一)」
「雀荘メンバーなどにとっては非常に有意義(五十嵐毅)」
「麻雀プロのするべきだった仕事(馬場裕一)」
当時(今でも?)麻雀界を支配するのは「流れ」を中心に麻雀を考える人たちであった。
当然、本屋に並んでいるのはこの人たちが書いた本ばかりなので、それを読んで麻雀を覚えた人たちも自然と「流れ派」が多かったのである。
なので、まずは科学する麻雀の合理的な考え方を受け入れる"下地作り"からやらなければいけなかったのだ。
「考え方」の中で重要なポイントは、以下のとおり。
・麻雀を神聖化しない。何年人生を賭けているか知らないが、麻雀はただの遊びである。
・「流れ」や「ひらめき」などは考えない。そんな能力は無いし、あっても逆効果。
・「筋引っ掛けは良くない」「大三元確定させたら責任をとる」などの奇妙なマナーはガン無視する。
・確率の偏りによって生じる錯覚に気をつける。
■A攻撃の方法
A攻撃の方法
・先制でテンパイした場合→全部リーチ(例外は愚形テンパイで1300点の場合。)
手変わりは待たない。例外は超良形のイーシャンテンで、高確率で待ちが良くなる時。
打点とスピード(テンパイ速度、待ちの良さ)ではスピードを優先。(例外は2翻以上高くなる時)
フリテンでも基本はリーチ。
安全牌より手広さを優先。(例外は既に5ターツすべて良形の時)
鳴いてテンパイ取れる手は12巡目までには取る。
・追っかけの基準→押し引きの項で解説。
■B押し引きの基準
B押し引きの基準
押し引きは一番難しく、一番重要。
イーシャンテンはテンパイよりかなり弱いので、押す場合はかなり限られる。(超良形で鳴ける場合等)
良形テンパイは原則攻めあう。13巡目以降は危険牌勝負は避けたほうがいい。
悪形テンパイはマンガン以上でなければベタオリ。5200あれば、安全牌でのリーチならOK。
他家の鳴き手のテンパイ率は50%のラインを覚えておく。序盤の3鳴き、中盤の2鳴き、終盤の1鳴き
ダマテンはガン無視(笑)
字牌は絞らない
攻めあうなら、中途半端に危険牌を押さえずに、自分の和了率を最大にする待ちにする。
■C守備の方法
守備の基本はとにかくベタオリ。麻雀で一番重要な技術がベタオリ。
相手の待ち牌は読まない。
牌の危険度を覚える。(危険度表)
裏スジ、間4軒、またぎスジ、暗刻、暗刻スジはほとんど危険度が変わらないので無視。
ドラ、ドラそば、ワンチャンス、壁、序盤の捨て牌の外側、は安全度が高まるので活用。
鳴き手に危険な牌は、「切られていないエリア」「最後に出てきた牌の周辺」「ションパイ」の3つ。
回しうちは損なのでしない。
いかがだっただろうか。
これらの要点を見ただけでその重要性が理解できた方はそれなりの雀力を既にお持ちの方ではないかと思う。
逆に、ピンと来ない方は、まだ雀力向上のノビシロが多く残されていることを喜ぶべきである。
このような方が本書を見ればきっと劇的に麻雀が強くなるのではないかと思う。
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